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ハートビル法誘導的基準認定観光旅館日本第一号
「五感の宿 慶泉」宿泊記

旅館へ

 屋根の張り出した玄関口へバスは横付けする。これならば、たとえ雨が降っていたとしても濡れることは少ない。バスの到着とともに玄関には着物姿の女将と男性従業員が並び「いらっしゃいませ」の声。歩行が困難な私がバスの降り口で「車いすを貸してください」とお願いすると、小走りに備え付けの車いすを持ってきてくれ、そのまま乗せてくれた。女将本人が介助に加わり、足載せを広げたり足を持ち上げてそこに載せてくれたりする。車いすの扱いも介助の仕方も慣れたものだった。
 車いすを押してもらい、エントランスからロビーに入る。通路は平坦で、細かな段差も少なく、快適に車いすで移動できる。喫茶ゾーンを含めたロビーは天井が高く開放的で、中央は丸く吹き抜けになっている。あちこちに花が飾られ、そこまで通ってきた海の風景、漁師町の家並みとは違う異空間を感じられる趣向だ。道路脇の慶泉を案内する看板にあった「極楽」の開始なのだろう。

 しばらくロビーで寛いだ後、今日宿泊させてもらうハンディキャップルームへと案内してもらった。途中フロントがあり、車いす用の低い記入台も用意されていたが、このフロントはほとんど不要なのだという。宿泊名簿への記入など、宿泊のための手続きはすべて客室で、宿泊客の楽な態勢で行われるスタイルなのだそうだ。
 ハンディキャップルーム(後で分かったことだが、慶泉の客室はどこでもハンディキャップルームになりえる。)はロビーと同じフロアーにあった。景観は得られないけれど、これならばエレベーターを使う回数が減り、移動がその分楽になる。ただ、客室に近づくと通路が石畳に変わり、車いすの座面に振動が伝わるのはご愛嬌か。
 あらためて書くまでもないけれど、「慶泉」はホテルではなく旅館だ。当然、客室は畳が敷かれている部分が多い。普通の旅館ならば車いすで畳に上がることはご法度で、入り口で車いすを下りるか、上がれても洗面室などの木の床の部分までしか入れない。それが常識のはずだった。ところが慶泉ではその常識が簡単に覆されていた。自由に畳の上を車いすで走れるのだ。
 引き戸になった入り口を入ると、15センチほどの高さの上がりかまちに、取り外しのできる木製のスロープが渡されている。そこを上がると、正面にフラットな床面で大きめの引き戸に仕切られたトイレ、洗面所、浴室が並び、左手に畳が敷き詰められた12畳ほどの和室がある。車いすは堂々とこの和室に乗り込んだ。乗っている方が申し訳ないほどに、車いすのタイヤが畳の面を噛む音がする。

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